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週イチで生活保護を通してるソーシャルワーカーが申請方法を説明してみたよ

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さいきんネットで生活保護についてググる機会があって、申請の仕方を解説してるページがいくつかあって読んでみたのだけど。
そしたら、いまいちわかりづらい上にサイトによって書いてあることがバラバラで、これは混乱すると思った。

先週も生活保護受けたい人と役所に行って申請通したから、経験をもとに申請の仕方をまとめてみた。

 

ひとことで言うと、

生活保護は、1つの基準と2つの準備がわかればOK。 

では、さっそくいきます。

 

もくじ 

 

 

生活保護の申請で基準になる、たった1つのポイント

たいへん大事かつ誤解が多いことなので、最初に書いておく。

 

生活保護の申請でポイントになるのは、たった1つ。それは、

収入・貯金・資産が、生活するのに不足してるかどうか。

申請に当たって他にもいくつか確認されるけど、大前提はこれだけ。

 

大事なことだから繰り返すけど、

生活保護のポイントは生活するお金や資産があるかどうか。

ホントにこれだけ。

 

家族がいる人はダメとか、働けそうだったらダメとか、借金があったらダメとか、世間的にはいろいろ言われてるけど、そのへん考えるのはいっかい後回しにしてOK
なんで後回にするかというと、こういう枝葉のことで引っかかって、「自分には生活保護が使えない」と思い込んでる人が多すぎるから。

申請するときに面接で実際いろいろ聞かれるんだけど、その対策はまた後で。

 

収入はだいたい10万円がボーダーライン

「生活するお金や資産があるかどうか」はどうやって判断されるのか。

これは国が基準をつくってて、そこで生活できるギリギリの金額が決められてる。
この「ギリギリ生活できる金額」のことを、最低生活費という。

最低生活費は住む場所によって変わってくる。都会ほど高く、田舎ほど安い。一人暮らしの場合、だいたい月の収入10万円前後がボーダーライン。

最低生活費からいまの収入を引いた金額が、生活保護でもらえるお金になる。収入は、仕事の給料・年金・仕送りなど、定期的な収入は全部含まれる。

最低生活費には足りないけど、めっちゃ少ない給料でギリギリ生活してる人は、生活保護で数万円かはお金をもらえるかもしれないのだ。

月に数万円だとしても、あるとないとじゃ全然違う。

 

貯金はだいたい5万円がボーダーライン

貯金については、最低生活費の半分以下だったら、持ったまま生活保護を申請できる。それ以上持ってたら、生活保護のお金を最初にもらえるときにその分マイナスされることになる。
月の収入10万円前後が最低生活費のボーダーラインなので、貯金がだいたい5万円前後まで減るのを待ってから申請するイメージ。

あと、借金があっても生活保護の申請には関係ない。
生活保護のお金で借金の返済は原則できないけど、申請する段階でそれは考えなくていい。自己破産とかになるかもだけど、それも生活落ち着いてから考えればOK

 

資産はすぐにお金に替えられるものは生活費に

毎月の収入以外になにかの資産がある人は、先にそれをお金に替えて生活費にあてることになる。
資産とはなにかというと、よく言われるのはこんな感じ。申請する本人名義のものだけなので、家族が持ってるものは関係ない。

  • 解約したらお金が戻ってくる保険(生命保険とか)
  • 数十万単位で売れる貴金属腕時計など
  • 証券
  • 土地建物とかの不動産

でも、不動産と車については、持ってても生活保護を受けられるパターンがいくつか。

お金に替えるといっても、保険や腕時計ならともかく、不動産や車は売りたくてもすぐには売れないもの。
お金に替えるのに時間がかかるものは、売れるまでの間いったん生活保護を受けることは可能だったりする。売れたら役所にお金を返せばOK

いま住んでる家が持ち家だったり、病気とかで生活に車が必須なときは、持ったまま生活保護を受けられる場合もある。

この辺はケースバイケースなので、こっち側で勝手にあきらめないほうが吉。

 

ここまで、生活保護の申請でポイントになる、お金の話をしてみた。
まとめるとこんな感じ。

  • 生活保護収入・貯金・資産がたった1つのポイント
  • 収入=最低生活費を下回ってること。だいたい10万円がボーダーライン
  • 貯金=最低生活費の半分以下。だいたい5万円がボーダーライン
  • 資産=すぐにお金に変えられるものは生活費に。時間がかかりそうなものは後回しでOK

 

 

生活保護の申請に行く前に準備すること2つ

さて、無事にお金の部分がクリアできたら、生活保護の申請に行く準備をしよう。

準備することは2つ。

  1. 役所に持っていく持ちものを用意する
  2. 面接で聞かれる内容をまとめておく

 

【役所に持っていくもの】

役所に持っていくものは、こんなものがあればいい。

  • 健康保険証
  • 年金手帳
  • 家賃がわかるもの アパートの契約書など
  • 給与明細 3ヶ月分
  • 年金証書(年金でお金をもらってる人)
  • 記帳された預金通帳(口座がある銀行全部)

なくしてたらできれば再発行してもらった方がいいけど、無理ならしなくてもOK。いろいろ余裕がないときに余計な手続きを増やしてもしょうがない。

こころとからだのエネルギーを大事にしよう。

 

【役所で聞かれる内容をまとめる】

役所で生活保護の申請をするときに面接を受けるのだけど、そこで聞かれるポイントは2つ。

《働けない理由はなにか》

たとえば、うつ病とかのメンタルの病気で働けない、就職してもすぐクビになって働きたくても働けない、ネカフェ生活してて住所がないから雇ってもらえない、とか。

基本的には現状をそのまま伝えればOKだと思うけど、できるだけ分かりやすいストーリーにできた方が納得されやすい。

 

《家族や親族に頼れない理由はなにか》

働けない理由より、こっちの方が大変かも。

『家族から仕送り受けたり、実家に帰れないんですか?』って聞かれる。
仕送りはともかく、実家に帰れるんなら生活保護の相談なんかしませんよ、って思うけど、役所の中の人もお仕事なんでしょうがない。 

 

生活保護を申請すると、家族や親族に役所から手紙が届く。内容は『この方が生活保護を申請したのですが、援助ができますか?』といったもの。
これに家族が「まるごと面倒みます」と言われなければクリア。「援助できません」はもちろん、「一部だけ援助できます」でも、仕送りを引いた金額をもらえる。

この手紙の返事をどうするか、できる人は事前に家族と相談しておくといい。
仕送りしてもらえるならそれに越したことはないけど、家族が生活苦しくなるまでやることじゃない。ここで無理はしなくてOK

 

「家族や親族」とはどこまでの範囲なのかというと、基本は配偶者、親、子ども、兄弟姉妹。
本当は祖父母とかも入ってくるけど、基本年金生活だからお金の援助はなかなか難しい…。役所の人もそれをわかってるのか、先週申請に同行したときは、祖父母のことはなんにも聞かれなかった。

このへん、役所によって対応にばらつきあると思う。

 

連絡してほしくない家族がいる場合

この「家族や親族」のなかで、絶対に手紙がいってほしくない人もいるかもしれない。
そこはきちんと理由を伝えれば、役所が手紙を送らないようにしてもらえる可能性はある。

たとえば、

  • 関係が悪くて何年も連絡を取っていない
  • メンタルの病気に理解がなくて、会うと病状が悪化する
  • 一回生活保護の申請したときに「援助する」と言ったのに、実際は援助してくれなかった

役所の人は戸籍をみて家族のいどころを調べるので、「死んだ」とかのウソは通じない。ここは正直に。
でもはっきり言わないと伝わらないこともあるので、負の感情はマシマシで表現しよう。

メンタルの病院行ってる人は医者に協力を求めるのもいい。
役所から医者に状態確認がいくので、そのときに「家族と接触すると病状が悪化する」と言ってもらうのだ。

 

ここまで、生活保護の申請に行く前に準備することを書いてみた。
まとめるとこんな感じ。

  • 役所に相談に行く前に、持ち物面接で聞かれる内容を準備
  • 持ち物はできるだけ用意を。通帳の記帳を忘れずに!
  • 家族に連絡をとってほしくない人がいたら、全力で伝える

 

 

役所に行ってもダメだったら、援軍を呼ぶ

準備ができたら、役所の生活保護の担当に行ってみよう。
1回でどうにかなると思わずに、何回かかかる覚悟を持っておくと精神衛生上いい。

でも、何度行っても門前払いされることもある。水際作戦ってやつだ。
そんな目にあったときのために、呼べる援軍をここに書いておく。必要に応じて活用してほしい。

 

よりそいホットライン

279338.jp

 

24時間365日フリーダイヤルの電話相談。

つながりにくいかもだけど、相談内容に応じて対面で支援してくれるところにつないでもくれる。

相談は電話で。

0120-279-338

0120-279-226(岩手・宮城・福島専用回線)

首都圏生活保護支援法律家ネットワーク

www.seiho-law.info

生活保護申請を支援する法律家による、19都道府県にまたがるネットワーク。「首都圏」と書いてあるけど、それ以外でもやってるみたい。
弁護士に相談とかお金とられるイメージだけど、生活保護がもらえてから分割払いでOK

相談は電話で。
048-866-5040 平日午前10時から午後5時まで

 

認定NPO法人 自立生活サポートセンター・もやい

http://www.npomoyai.or.jp/

 

東京のNPO。ホームレスな人たちの支援をしていて、生活に困る人の相談にも乗っている。

相談は面談・電話・メールで。連絡先は下のリンクから。

http://www.npomoyai.or.jp/seikatsusoudan

 

さいごに(おことわり)

できるだけシンプルにするために、くわしい説明をかなりはしょってみた。

具体的な金額とか、地域によっては誤差が出るので、目安程度に思ってほしい。
1人暮らしの人を想定して書いたけど、2人以上の人も基本は同じ。

あと、これを読んで『生活困ってるけど自分はムリそう』と思っても、あきらめないで!
上に書いてある援軍にとりあえず相談してみることをオススメする。

 

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