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弁護士から少年事件の現状を聞いた。そしたらけっこう衝撃的だった

去年、少年事件を熱心に扱ってる弁護士さんから、ふだんどんな活動してるのか聞いたことがあった。そこでの話がけっこう衝撃的だった。
ので思い出したようにシェア。

 

問題その1:少年事件には弁護士がつく権利が保障されてない

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裁判所HPより引用

まず、大人の刑事裁判にあたる少年審判に、全員弁護士がつけられるしくみがないこと。

刑事裁判は国選弁護人といって、国のお金で全員弁護士がつくしくみがある。だから、お金のない人でも弁護士を頼める。
でも、少年審判にはそんなしくみがなくて、「それじゃまずいだろ」と考えた弁護士会が変わりにお金を出してる。弁護士会の財源は弁護士が払う会費なので、自分たちの報酬を自分たちで払うっていう訳分からん感じになってるのだ。

なんで少年審判に弁護士がつかないかというと、大人の刑事裁判とは違って有罪・無罪よりも今後の子どもの暮らしをどうするかを決めるのが目的だから。
だからといって子どもの代弁者は必要で、法律面でそれが一番できるのは弁護士。てか大人より必要必要だと思うのだが。だって、15歳とかのときに、裁判所で自分のことしゃべれとか言われても無理じゃない?自分だったらとりあえずストレスでお腹壊してるわ。

 

問題その2:事件後のフォローがボランティア頼み

あと、少年審判のあと家に帰された子どものケアがスカスカすぎる。

少年審判での大きな分かれ目は「家に帰れるかどうか」
検討の結果、家に帰れる状態じゃないとなったら児童養護施設とかに行くわけだけど、家の環境が施設に行くまでじゃなければ、基本は家に戻ることになる。
問題は、家に帰った後のフォロー。

とりあえず少年審判が終わるときに裁判所の人とかが親とかに「子どもをしっかりみてね」とか指導するわけだけど、言われてできるならだれも困ってないわけで。
シングルマザーとかのひとり親家庭で親に余裕がなかったり、親や子どもに病気や障害がある場合もある。指導されても親にはどうしようもないことだってある。

家族以外につく人がいないかと言えば、そんなこともない。ひとつは「保護司」。保護観察処分になった子どもには担当の保護司がついて、定期的に会って様子を見たり相談に乗ったりする。
でも、でもね。この保護司が基本ボランティアで、校長先生OBとかえらい立場だったおじいちゃんとかなの。まずボランティアかよ!!って話だし、孫と祖父母くらいに年が離れてる人に相談ってカンタンなことじゃない。

もうひとつは「職親」。補導とか少年院とかの経験がある人たちを受け入れて、仕事と住まいと身元引受をする。
やってる方々はすごいと思う、本当に。ただ、ボランティアなんですよ、またもや。それに、仕事が続けられなくなったときにどうするか、ってのもある。寮とかに住み込みで働いていたら、退職したら家を失ってしまう。職と家を同時に失うという、本当に困った事態におちいってしまう。

つまり、補導された後に家に帰る人をアフターフォローする人は、ほぼボランティア。
ボランティアだから質が悪いとか言うつもりは毛頭なく、本来手厚いフォローが必要なはずなのにボランティア=善意に依存するしくみでいいの、本当に?ってこと。

 

まとめ。

まとめるとこんな感じ。
1.少年審判は大人の刑事裁判と違って弁護士をつける権利が保障されてない
2.審判後に家に帰った後のフォローがほぼボランティア頼み

日本の福祉のしくみ、広く知られてない欠陥=バグがまだまだあるはず。いろんな現場の人から話を聞いてみたら、もっとたくさん見つかるんじゃないかと思う。

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