人生相談所に勤めてるけど質問ある?

人生逃げてもいいと自信を持って言えるように、逃げた先の可能性をつくりたいブログ

児童福祉について弁護士・児童相談所・福祉関係者とディスカッション。内容をレポートします!

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8/21に司法と福祉の勉強会「ひまわりネットワーク」を開催しました。

弁護士・司法書士や福祉関係者が当たり前に連携できることを目指して、2015年からスタート。

今回が14回目になりますね。

 

テーマは「児童福祉」について。

虐待や子どもの貧困、子ども食堂などで注目が集まるテーマで、40人近くが参加されました。

二部構成になっており、前半は児童福祉全体のレクチャーを様々な関係者がリレー形式で説明。後半は全体でディスカッションを行いました。

弁護士、児童相談所、児童福祉、障害福祉の関係者などなど、これだけ多様なメンバーが集まってディスカッションできる機会は大変貴重でした。

とてもいい会だったので、内容をレポートします!

 

もくじ

 

児童福祉の支援は「年齢」と「生活の不安定さ」で分類できる

児童福祉は様々な法律が組み合わさっており、全体像の理解が難しい…。

そこで、今回は「年齢」と「生活の不安定さ」の2つの軸で整理してみました。

 

【年齢】

子どもや親の状態に関わらず、子どもの年齢に応じてだれでも受けられる支援。

乳幼児の保育園・幼稚園や、学校がわかりやすいですね。

 

【生活の不安定さ】

親や子どもに何らかの課題があり、生活や子育てに不安定さがある家庭への支援。

虐待や虞犯(ぐはん)少年、触法少年と呼ばれる人たちへの支援が挙げられます。

 

年齢による支援は小学校入学前後で分類

まずは年齢による支援について。

子育て世代包括支援センターの方を中心にして、年齢による支援についてレクチャーしていただきました。

 

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子育て世代包括支援センターとは、妊娠期から小学校入学前までの子育ての相談をなんでも受け付けるセンター。

平成27年度から制度がはじまりました。

 

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進行役をしながら板書も一緒にしたら、悲惨な感じになった…。

専門用語的には、0歳〜6歳までの未就学児童に対しての支援は「母子保健」、それ以降を「児童福祉」と呼びます。

 

 

0~6歳の母子保健:全ての母子の健康を見守り、虐待リスクを把握

母子保健では子どもが産まれる前、妊婦のころからフォローを開始。

子育てに不安がある親を「特定妊婦」と位置づけて、自宅訪問などの重点的な支援を行います。

子育て世代包括支援センターもはじまり、子育てだけでなく経済面など生活全体の相談ができるようになりました。

子どもの居場所としては保育園・幼稚園がメジャーですが、親も一緒に行ける場所も増えてきているようです。

 

母子保健の目的は子どもの健やかな成長ですが、裏の役割として虐待リスクの軽減と早期発見があります。

子育てはだれでも大なり小なり大変な営みです。

虐待リスクの高い家庭だけ支援する制度だけではなく、子どものいる全家族が余裕を持って子育てができた方がいい。

世の中全体の虐待リスクが下がることにもつながります。

虐待死は0歳0ヶ月がもっとも多いので、早いうちからサポートを開始するのもだいじ。

 

 

小学校入学後の児童福祉:学校との連携がポイント

6歳以上の子どもに対する支援である児童福祉。

この年齢の子どもは昼間は基本的には学校に通っています。

親が仕事をしていると放課後子どもだけになってしまうので、親が帰るまでの居場所として学童保育があります。

 

母子保健では子育ての相談ができる先がありますが、小学校に入学してからは基本的に学校に集約されることに。

子どもの様子が分かっている学校が親と一緒に子どもをみていくのはいいことですね。

課題は、行政や福祉機関、病院と学校がうまく連携できないケースが少なくないこと。

学校側も前例のないことや校長先生・教頭先生のゴーサインが出ないと動けないことも多く、現場の先生たちはかなり悩んでいるようです…。

 

 

年齢を問わず利用できる:児童館、児童家庭支援センター

母子保健、児童福祉両方の年齢をカバーしているものもあります。

1つは児童館。

18歳未満の全ての子どもが利用できる居場所で、ここから様々な支援につながることもあります。

もう1つは児童家庭支援センター

18歳未満の子どもと保護者の相談を受けています。

 

小学校入学を期に母子保健と児童福祉で制度が分かれるので、両方の年齢を通して利用できる貴重な存在。

 

 

生活の不安定は虐待と触法という課題であらわれる

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こっちも板書がひどい…。

 

「生活の不安定」による支援について、児童相談所の職員の方を中心にレクチャーしていただきました。

生活の不安定さからあらわれる問題として出てくるのが、虐待と触法。

 

1つは虐待。

児童虐待の通報を受けると、児童相談所が家庭に訪問。必要に応じて一時的に子どもを保護します。

その後の状況確認で子どもが家庭で暮らすのが難しければ児童養護施設などに入所となりますが、その割合は4%。ほとんどは一時保護後に家庭に戻ります。

 

もう1つは触法。

触法とは、放火やわいせつ、傷害など、事件を起こしてしまった14歳以下の子どもに対して使われる言葉。

万引きや夜間外出など、触法に至るおそれのある子どもは虞犯(ぐはん)と呼ばれ、こちらも支援の対象に。

 

 

 

虐待=ひどい親という認識は、虐待の解決を遠ざける

虐待というと「ひどい親が悪意を持って子どもに危害を加える」印象を抱きがちですが、そう考えるのは逆効果。

貧困や親・子どもの障害など、様々な理由で子育てが失調した結果なことが圧倒的に多い。親も子どもも困っているのです。

虐待=ひどい親という印象はより親を追い詰め、孤立を深め虐待を深刻化させるだけ。

一時保護後に子どもは96%は家庭に戻ることもあり、年齢による支援と一緒にどうやって支えるのがポイントだし、課題でもあります。

 

少年審判は、罪を裁くのではなく子どもの更生が目的 

触法や虞犯の少年が報告されると、まず児童相談所が状況を確認します。

在宅指導、施設入所となることもありますが、場合によっては家庭裁判所に送致されて少年審判となります。

 

弁護士の方より、少年審判について話をうかがいました。

少年審判は裁判の少年版とも言えるものですが、目的が決定的に違います。

大人の裁判は、有罪か無罪か、罪の重さをどうするか決めるのが目的ですが、少年審判の目的は子どもの更生。くだけて言うと育て直しですね。

大人の裁判は公開で行われますが、少年審判は非公開。これも子どもの更生を考えてのこと。

保護観察処分として保護司のアドバイスを受けながら生活する場合や、在宅での生活が難しい場合に少年院に入ることもあります。

 

虐待までいかないけれど、サポートが必要な家庭への支援

近年、子どもの貧困が大きくクローズアップされています。

日本に住む子どもの6人に1人が貧困状態と言われており、虐待とまでは言えないけれど生活が大変な家庭が増えています。

これまでに出てきた支援は相当ハイリスクな状態でないと入ることができず、サポートが必要な層に手が届いてきませんでした。

 

今回説明いただいたのは、生活困窮世帯の子どもの学習支援。

生活困窮者自立支援法にもとづいて運営されています。

市町村によって状況は変わりますが、今回お話をいただいた市では小学生高学年・中学生・高校生を対象に無料で学習支援を行っています。

生活困窮世帯の子どもが充分に勉強ができず、貧困の連鎖につながるのを防ぐ狙いですね。

 

生活が大変な家庭は子どもの人間関係も経験も薄くなりがち。

親以外の大人との交流や小さなチャレンジや成功体験を積める機会があるかないかは、成長に大きな影響を与えます。

学習支援では学習そのものも大事ですが、人間関係や経験を積める機会をどれだけ用意できるかがだいじ。

子ども食堂も話題になっていますが、こうした世帯への取り組みは今後も重要ですし、活発になっていくでしょう。

 

 

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児童福祉全体の説明が終わった後、全体のディスカッション。

こんなテーマで話し合われました。

 

児童虐待通報の流れ

生活が心配そうな子どもを見つけた場合、まずどうしたらいいか。

児童虐待が疑われる連絡窓口として「189」(いちはやく)があります。

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この番号に電話すると、自動的に最寄りの児童相談所につながります。

この番号に電話するのがひとつ。

 

もうひとつ、市町村の児童家庭相談室に連絡する方法があります。

平成17年2月の市町村児童家庭相談援助指針によると、

[1]児童家庭相談に応じることを市町村の業務として法律上明確にし、住民に身近な市町村において、虐待の未然防止・早期発見を中心に積極的な取組みを求めつつ、
[2] 都道府県(児童相談所)の役割を、専門的な知識及び技術を必要とするケースへの対応や市町村の後方支援に重点化し、
[3] さらに保護者に対する指導に家庭裁判所が関与する仕組みを導入するなど、司法関与の強化を行う

とあり、市町村が児童虐待に関する身近な相談窓口になることになっています。

児童相談所が忙しすぎてパンクしてしまっているので、相談をまず市町村で受けましょう、という流れ。

その辺の事情が分かってる人は市町村に連絡するのもいいようです。

 

しかし、市役所の相談窓口は土日には閉まってしまいます。

週明けまで待てないくらい緊急性の高い場合は、やはり「189」か、もしくは警察に電話してしまうのがいいですね。

 

未就学児、義務教育卒後の所属がなくなる問題

未就学児で保育園・幼稚園に通っていたり、学校に通っている子どもは、そこと連携しながら支援に当たれますし、子どもの様子もある程度把握できます。

しかし、どこにも通っていない未就学児や、中卒・高校中退して所属がない子どもは支援が難航しがち。

様子もわからないし、家族以外に身近な大人がいないので、状況が深刻化しやすいようです…。

 

保護者の精神障害発達障害

児童福祉の現場で最近目立つようになってきたのが、保護者にうつ病統合失調症などの精神障害や、発達障害が疑われるケース。

発達障害の場合は疑いのみで診断まで至らないことも多いようです。

いずれも子どもや周囲の人々とコミュニケーションがうまくいかなくなる場合があり、孤立してますます生活が困ることに。

 

スクールソーシャルワーカー(SSW)の有用性と課題

近年注目されるSSW。

学校の中に配置され、子どもや保護者の相談を受けて学校生活・家庭生活の安定をサポートします。

特に市役所や病院、福祉関係の機関など、学校外の連携が期待されています。

 

課題のひとつは地域間格差

東京には150名いるものの、千葉では12名のみ。人数に大きなバラツキがあります。

もうひとつは、期待される学校外の連携。

学校の中に入って活動するということは、学校のヒエラルキーの中に組み込まれるということ。

個人情報が壁となり、連携がうまく進まないこともあるようです。

 

まとめ

今回の勉強会では、児童福祉を「年齢」と「生活の不安定」の2つの軸で整理してみました。

年齢では小学生入学前後で分かれ、生活の不安定は虐待と触法という課題であらわれてきます。

 

今回の勉強会は、児童福祉の現状と現場が感じる課題をシェアするのが目的。

様々な関係者でディスカッションできて関係がつながり、アクションのきっかけになるプラットフォームを目指してがんばります!

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居場所がない人が集まれる場づくりを2年続けてわかったこと

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クワタといいます。人生相談所に勤めてます。

 

おうちプロジェクトという居場所づくりの活動を趣味でやってます。

やることは、愛すべき無職の兄弟が住む家を開放してもらって、月1回20人くらいでご飯を食べる、ただそれだけ。

あとは集まる人がやりたいことを持ちこんで楽しく過ごせればいい。理由はわかりませんが、その余白が大事なんじゃないかと感じてます。

 

 

 

2017年の11月からはじめたので、もうすぐ2年。

2019年の7月にミーティングをやって、これまでのことをふりかえってみました。

 

 

 

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他人に説明する言葉に一人ひとりの想いがあらわれる

 

ミーティングの参加者に、こんな投げかけをしてみました。

「おうちプロジェクトをどうやって友人に紹介する?」

「その友人から『どうしてこの集まりに参加してるの?』って聞かれたらどう答える?」

 

こんなことを聞いてみたのは。他人に説明する内容を考えて言葉にすることで、自分たちの活動を客観的にとらえなおせるから。

予想通り、一人ひとり違うユニークな答えが集まっておもしろかったなぁ。

 

家を開放してる人は「兄弟だけで暮らしてると息が詰まるから、外の風が入ってトゲトゲせずにすむ」と。

ある人は「日ごろ『せねばならない』論にとらわれてて、そこから開放されるのがいい」と言ってました。

 

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他には「人見知りだけどさびしがりやだから、話さなくても人の気配があるのがいい」とか。

 

自分はなにを話したかと言うと…。

ぼくは昔から、理由もないのに人と会って話したり一緒に過ごすのがどうにも居心地が悪くて、フリートークも苦手。

だからといってずっと1人でいるのもしんどいから、学生のときは部活に居場所を見つけてました。

部活だったらやることが明確なので、それを話題にしてコミュニケーションが取ましたから。

だから、人と会ってしゃべる理由をつくるためにおうちプロジェクトをはじめたんです。

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責任や役割はつくらずに、人が集まる理由をつくる

 

語り合ってみておもしろかったのは、自然とみんな自分の生きづらさを語っていたこと。

その生きづらさは人それぞれ違うユニークなことで、それがおうちプロジェクトの活動とどうつながってるのか、それぞれの言葉で語られてました。

 

その言葉を合わせると、ひとつの結論が見えてきました。

人は会う理由がないと集まれないけど、理由にしばられすぎると「こうしなければならない」という立ち位置や責任ができてしまい、息苦しくなってしまいます。

集まる理由がありつつも自由に過ごせる雰囲気があれば、それが居心地のよさにつながるんですね。

この2つをどう両立させるかが、居心地のいい場をつくるポイント。

 

ただ、居心地のいい場所をつくるだけではまだ足りなくて、新しい人がどうやっておうちプロジェクトのことを知るかも大事。

まったく知らない場所に1人で言ってみるのは、どうにもハードルが高いですから。

 

この部分ではすでに方針が決まってます。

「すでに参加してる人が新しい人を呼び込む」、つまり口コミですね。

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はじめての人も知り合いと一緒だったら来やすいし、まったく知らない人よりも定着率がはるかに高いですからね。

参加したことのある人が「この人にも来てもらいたい」という人に声をかけることで、居場所がない人がまず参加するきっかけになります。

 

広くビラをまいて宣伝するよりこの方が人間関係的に自然ですし、場も安定します。

どんな場にも雰囲気によって向き不向きはあって、だれでも参加できる場はじつはだれにとっても居心地はあまりよくありません。

口コミをベースにすることで自然と雰囲気に合う人が集まり、居心地のよさにつながると感じています。

 

 

 

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居場所づくりの今後の"発展":規模の拡大よりも実験の深さを目指す

さて、3年目のこれからはどうしましょうか。

 

ひとつの発展として、規模の拡大があります。

回数を増やす、人数を増やすことを目指す方向ですね。

この方向に思いを馳せた瞬間、強烈な違和感がありました。

 

自分たちはおうちプロジェクトを趣味でやっています。

商売では規模の拡大は大事なことですが、趣味では決してそうではありません。

ですから、この方向は早々に却下になりました。

 

ではどうするか。

自分たちはおうちプロジェクトを「居場所づくりの実験」としてやってます。

だったら、実験をより深めていく方向をめざしたいのです。

 

例えば、食事会の前に居場所や人生を学ぶ勉強会や読書会をやってみる。

ご飯を食べながら好きな遊びをやってみる。

そうした、1人ではできないことをおうちプロジェクトで好きに持ちこんでやれるようになる、というのもめざしたい1つです。

 

自分は「その場に主体的に関わるほど人はそこを居場所に感じる」という仮設を立てています。

集まった人が主体的に好きなことをやれることが大事で、どうすればそれを促進できるか。

自分たちが身を持ってモデルになって好きなことをやってみれば。行動を促す触媒になれるんじゃないか。

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そうした実験を深めることが、今後のおうちプロジェクトが発展する方向だと感じます。

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おわりに

キングコングの西野さんがゼロから町づくりをしています。

www.j-cast.com

西野さんはその町を「待ち合わせ場所」と表現していました。

そこに行けば自分と価値観が合う人がいて、楽しい時間が過ごせる。余計な責任や役割はついてこない。

「待ち合わせ場所」という言葉も自分たちが目指す方向かもしれない、と感じました。

 

 

おうちプロジェクトの活動はしばらく飽きそうにありません。

たぶん実験が好きなんだと思います。

こういうものは続けることに意義があるので、もうしばらくやってみます。

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発達障害で仕事できない人が田舎に活路を見いだせそうな3つの可能性

7月下旬のとんでもなく暑い日に、千葉県いすみ市に空き家の見学会に行ってきた。

いすみ市は千葉県の下あたりにあって、移住がとても活発な地域。

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見学した空き家のひとつ。6LDKくらいの2階建ての一軒家。

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庭に栗の木とか、

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みかんの木が植わってた。

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これでお家賃6万円とか…。都会じゃ考えられない。

 

 

他にもこんな家とか、

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こんな家とか。

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知らない街を見てみるのは純粋におもしろい。

ここに住んだらどんな暮らしができるのか

想像するとワクワクする。

 

そんなことを考えてたら、やってみたいことができた。

 

発達障害の人や引きこもりとかでなかなか仕事ができない人、

就職活動してても採用されなくて消耗してる人が田舎に集まって、

新しい働き方を考える合宿所をつくりたい。

 

実際に田舎をまわって移住者の話を聞いてみて、その可能性を実感できた。

 

 

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発達障害や空気の読み合いがつらかった人にとって、働く=就職な世の中はマゾゲーすぎる

どうして合宿所なんてものを考えたと言うと、暮らしや仕事や人間関係で悩む人のための人生相談所に勤めているのがきっかけ。

仕事ができずに悩んでる人の話を聞くと、そうした人の多くは仕事の能力よりも人間関係でつまづいてる。

なかには、会社に就職してうまくいかずにはじめて発達障害がわかる人も。

 

発達障害の人は空気を読むのが苦手だとよく言われる。

世の中の主な産業が農業や工業からサービス業になって、空気を読む力が重要視されるようになった。

発達障害の人たちは社会性の空気を読むのが苦手なのに、人生のルートでたどる学校とか会社は、どれも空気を読み合のが最優先な世界。

 

発達障害の人じゃなくても、空気の読み合いに疲れてる人は少なくないと思う。ひどいとうつ病にだってなる。

人生でたどるのがそのルートしかないならば、苦手な人にはどこに行っても苦しい世界が待ってることになる。

  

障害者でもニートでも、仕事のサポートといえば会社に就職するために社会性を訓練することがメイン。

それを否定するつもりはないし、世の中にうまく適応できるのならばそれに越したことはない。

 

でも、空気を読む世の中に疲れて引きこもった人に対して「しんどい世界に戻るためにがんばってトレーニングしようよ」しか選択肢がないなんて、ちょっと残酷すぎる。

障害者やニート・引きこもりの就労支援を仕事にしている人たちは、そこに疑問を持たないんだろうか。

そんなマゾゲーに飛び込まなくてもいい、過度な社会性を求められない働き方を探せる選択肢があってもいい。

 

てか、つくりたい。そんな働き方を探せる合宿所をつくりたい。

 

 

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田舎には、小さい仕事を組み合わせながら自分なりの生き方を探せる余白がある

いすみに移住して、星空の家というシェアハウスと、星空スペースというシェアオフィスをやっているご夫妻からお話を聞いた。

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2人はシェアハウス・シェアオフィス以外にもいろんな仕事を組み合わせて暮らしている。

妻さんは移住前の仕事である営業に加え、移住支援NPOや近所の書店のパート。夫さんは経理の仕事や近くの農場・牧場のお手伝い。

そうして様々な仕事をかけもちしながら、イベントとかやりたいことを企画・実行。

移住を希望してる人の相談にも乗っている。

 

田舎での暮らしについていろいろ聞いてみた。

興味深かった話のトップ3はこんな感じ。

 

1.田舎には田んぼの草刈りとか繁忙期の手伝いとか、単発の仕事はゴロゴロしてる。

植物とか牛とか、人間以外を相手にする仕事も多いらしい。

1つの会社に就職するような安定さはないけど、空気を読むのが苦手な人はむしろ就職する方が不安点だったりする。

自分に合った仕事を組み合わせて働けたほうが、人間関係はむしろ安定する予感すらある。

仕事を通じていろんな人と知り合えるのもいい。

  

2.田舎は生活コストが安い。

稼がなきゃならないお金は都会よりも少なくてすむ。

都会で1Kのアパートを借りるのと同じ値段で、2階建て庭付き一戸建てが借りられる。

空き家を見て回って、家賃の安さは衝撃的だった。

 

3.ご近所関係が良好だったら、野菜は食べきれないほどいただける。

そのご近所関係がどんな感じかは気になるところで、ここは実験テーマのひとつ。

 

つまり、単発の仕事を組み合わせて収入を確保して、生活コストや食費をかけずに安く暮らせるということ。

生活に自分で工夫できる余白があるとも言える。

もちろん大変な面もあるのだろうけど、都会で就職して人間関係に消耗するよりも性に合ってる人は確実にいる。

 

移住した人の話を聞いたり、単発の仕事を実際にやってみながら、田舎に自分に合った働き方を考えられる場があったらいいんじゃないか。

てか、つくりたい。そんな働き方を探せる合宿所をつくりたい。

 

 

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セーフティネットがあれば生活を安定させることはできる。だいじなのはその後にどんな人生を送るかだ。

 

人生相談所で日々ひとの相談に乗ってると、よく考えることがある。

 

お金がなくて困ってる人に住まいや食べ物を用意するのは、そんなに難しくない。

生活保護に代表されるセーフティネットを活用すれば、衣食住を安定させるのはたやすい。

問題なのはそのあと。

 

生活が安定したあとのゴールには、就職が待ってる。

セーフティネット的には働いて給料かせいて自立できれば、仕事の中身はなんでもいい。だから、手っ取り早く就職できるように社会性の訓練が課されるわけだ。

それが悪いと言ってるわけじゃない。就職できて働き続けられれば、それは純粋にいいこと。

ただ、就職するともれなく空気を読み合う社会が待ってて、その社会に傷ついて挫折した人も少なくない。

世の中にそんなルートしかないのは、いささか残酷すぎる。

 

人が生き抜くのに必要なものはだれでもほとんど同じ。

でも、自分がどんな人生を送りたいかは千差万別。社会制度ですべて網羅はできない。

人生の送り方なんて他人に用意されるものじゃなくて、自分で試行錯誤しながら探してつくりだすもの。

だったら、こころおきなく試行錯誤ができる機会をつくればいい。

 

精神科医滝川一廣氏は、著書の『子どものための精神医学』でこう語る。

発達障害のある)子どもが自分なりに努力を重ねて成人した先に待っているのが、この「社会性」を強く求め続ける社会であったならば、やはりつらいことだと思う。

(中略)

そこまでせねばならぬほど、この「社会性」とはよきものだろうか。私たちの社会全体が、たがいに過敏に対人神経をはたらかせあわねばならない、どこか生きづらい関係社会になっていないだろうか。

ここでいう社会性とは、空気を読む力のこと。

だれでも多かれ少なかれ空気を読むのはしんどい。しんどさがデフォルトになってる世の中は、どう考えても無理がある。

社会性をトレーニングして就職する道もいいけど、しんどくない生き方を探せる機会もあった方がいい。まちがいなく。

 

田舎には就職先はあんまりないけど単発の仕事がゴロゴロあって、生活コストも安くて食べ物もいただける。

空気を読むのに消耗した人が田舎で活路を見いだせるか、移住者の話を聞いたり仕事や暮らしを体感できる合宿所があるといいんじゃないか。

 

てか、つくりたい。そんな働き方を探せる合宿所をつくりたい。

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焦る気持ちはだいじなきっかけ。目をそらさずに大切にあつかってみる。


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世のニートや引きこもりの多くは、日々焦りを抱えながら暮らしてると思う。

なにをしても結果が出なくて、時間ばかり過ぎていく。

結果が出ないのはしんどいけど、気持ちが焦るのは悪いことだけじゃない。

心が変化を求めてるサインだから、だいじに扱ってみるといい。

 

焦りとは、暮らしと気持ちが停滞してまわりとの差を感じること

ぼくはこの仕事をはじめて2年くらいたってから、ずっと焦りを感じてる。

自分がなまけてるような、手を抜いてるような。

そのあいだに、自分より年下のもっとすごい人はどんどん先を走ってる。

 

いまの人生相談所の仕事をはじめてから、それなりに忙しい毎日を送ってる。

役所や他の相談所でうまくつながらなかった人とじっくり付き合って、なんとなく自分の道を歩んでる姿をみるのがとても好き。

なんとなく成果も出てる感じもする。

 

でもどこかものたりない。

それはたぶん、同じことの繰り返しをしてるから。

本来、同じことを繰り返すのは悪いことじゃない。

反復練習は上達には不可欠だ。

でも、同じ場所をグルグル回ってるだけなんだとしたら、それはただの停滞だ。

 

ぼくはTwitterで意識してぜんぜん違う業界の人をフォローしてる。

自分が働いている福祉業界とほかを比べてみると、その変化の遅さにいつもがくぜんとする。

業界全体としてはそうなんだけど、しっかり変化を取り込んでる人ももちろんいる。

そうした人の姿を見てると、ますます焦る。

 

焦りとは、停滞した毎日に変化を求めるだいじなきっかけ

でもふと立ち止まると、この焦りは悪いもんじゃないな、と気づいた。

はっきりでなくともいまの停滞に気づいてて、心が変化を要求してるってことだから。

いまのままでいいと思ってたら焦りなんて感じない。

逆に、自分で自分の焦りを感知できなかったことを考えると、ぞっとする。

 

 

 

焦る気持ちは行動してはじめて発散できる。

目をそらして一時しのぎしても、あとで必ず倍になって襲いかかってくる。

すごいと思う人のマネをしてみるのもいい。

自分のことを客観的に見てくれてそうな人に相談してみるのもいい。

 

失敗してもいいから行動を起こして、結果をふりかえって、学びを得て次につなげる。

逆に考えるんだ。「失敗しちゃってもいいさ」と考えるんだ。 - 人生相談所に勤めてるけど質問ある?

 

行動のきっかけを焦りがもたらしてくれると思えば、焦りも悪いもんじゃない。

 

おわりに

夜中に突然焦りの気持ちがわいてきて困ったので書いてみた。

自分もちゃんと行動してみて、気が向いたら結果をここに報告してみる。

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「自由で多様な社会」は人にきびしいけど、可能性が開かれたおもしろい社会

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ニー仏さん(@neetbuddhist) の昨日のツイートを受けて。

「自由で多様な社会」になれば、自分を含めた社会のメンバーみんなが尊重されてハッピーになると勘違いしがち。

でも、自分の言うことを尊重してもらいたかったら、他人の言うこともおなじように尊重してはじめてフェアになる。

そこが抜け落ちて「社会で自由で多様になるのは私だけ」とふるまっても、その態度は社会に受け入れられない。

 

 

人生相談所にいると、『今までこれだけ社会から辛い仕打ちを受けてきたんだから、自分の訴えは受け入れられないとおかしい』という態度の人にときどき出会う。

そう言いたくなるのはわかる。とてもわかる。

辛い思いをしてきたのを自分の責任だと背負いきれないから、社会が悪いと考えないとやってられないのもわかる。 

でも、実際にはその訴えはほぼ受け入れられない。「コドモの考え方」とあしらわれるだけ。

 

 

 

世の中は確実に「自由で多様な社会」な方向に進んでる。

ぼくは自由で多様じゃない学校生活がしんどくてしょうがなかったし、ムダな仕事がふりかかってくる職場が耐えられなかった。

だから「自由で多様な社会」なのはよかったって思う。

 

江戸時代だったら親の職業がそのまま自分の職業になったから、職業選択の自由がない代わりにどんな職に就くかを悩む必要はなかった。

でも「自由で多様な社会」は自分がなにを考えてどう振る舞うかをだれも決めてくれない。

自分でぜんぶ考えて、自分で責任を背負って行動することになる。

 

それをどう考えるかは好みだけど、楽な道ではないのは確かかもしれない。

 

 

 

うちの人生相談所に訪れる人には、この楽でない道を進むにはしんどそうな人が多い。

自分の生き方を自信をもって決めるには、いままでの人生がうまく行かなさ過ぎた。

いままでの経験がまるで役に立たないのに、どうやってこれからの人生を決めればいいのか。

 

まずは、社会で受け入れられる方法を総動員して生活を安定させること。

そのあとに、小さくてもいいからとにかく行動を起こして、うまくいった体験を重ねること。

むしろ失敗してもダメージの少ないくらい小さな行動からはじめるほうがいい。

小さくてもうまくいった経験値を積んでいけば、もっと大きな行動もできるようになる。

生活が安定していれば、気持ち的にも時間的にも試行錯誤する余裕が出てくる。

 

「自由で多様な社会」はどう生きるかの選択と責任を自分で背負いこむことになるから、人にきびしい社会。

でも、他人に生き方を決められて、それがぜんぜん合わなかったときを考えたら、きびしくても自由で多様なほうがいい。

そんな可能性が開かれたおもしろい社会を満喫できるには、安定した生活と試行錯誤する経験がだいじ。

生活を支えて経験をいっしょに重ねていくのが、うちの人生相談所の役割なんだと思う。

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極論、人生おもしろおかしく暮らせればそれでいい

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月に1回20人くらいで飲み会をしているおうちプロジェクトに自宅を提供してくれてる、愛すべ無職の家主と共通の友人と3人で飲んだ。

なに話したか全然覚えてないけどおもしろかった。

wa9ta.hatenablog.jp

 

気の合う人と集まって食べて飲んでるだけでいい時間は過ごせる。

今回は鳥貴族だったから5時間で1人3,000円だったけど、家飲みだったら1,000円くらい。

楽しく飲める人さえいれば、そんなにあくせく働いてかせがなくてもじゅうぶんいい暮らしはできそうだ。

このグローバル化した世の中、こだわらなければ衣食にお金は全然かからない。

 

これ、おうちプロジェクトをやるきっかけでもある。

ヒマやさびしさをまぎらわすためにお金を使うくらいなら、とりあえず集まっていっしょに食べ飲みしたらいいんじゃないか。

そのほうが安上がりだし、ムダにお金使うよりよっぽどいい時間が過ごせる。

そんな単純なきっかけではじめて、もうすぐ2年が経つ。

 

そう思うと、やりたくないことをガマンして働く意味がよくわからなくなる。

お金をかけなくても生きていけるし、とりあえず集まればおもしろい時間が過ごせる。

なのに、なんでムリして働かなくちゃならんのか。

下手すると仕事のストレスをお金を使って発散してまた働く感じになる。

意味がわからない。

 

極論、人生おもしろおかしく暮らせればそれでいい。

いまの暮らしがおもしろいかどうかがいちばんだいじ。

他のことは二の次でいい。

 

暮らしがおもしろいという実感があると、生活全体が前向きになる。

イヤなこと、苦しいことをガマンしていると、いつしか自分がなにをおもしろいと感じるのかわからなくなっていく。

自分の優先順位を他人にゆずりわたさない方がいい。

でないと気持ちがこじれて、「自分がこんなに苦しいのは世の中が悪い」と考えるようになってしまう。

 

どうせ働くなら、仕事を自分好みにデザインしたい。

無理ない範囲で働いてあまった時間で楽しく過ごすか、仕事自体をおもしろくしなきゃもったいない。

できればその両方がいい。

イヤなことをガマンしないでいれば、自分にどんなことにやる気を出すか感じ取れるはず。

仕事をやる気の出る方向に変えていけるよう、勉強する時間もちゃんとつくりたい。

会社はそんなことまで考えてくれない。

 

「それができれば苦労しない」と思うだろうか。

人生おもしろおかしく暮らすなんて、そんな大きな望みだろうか。

もしそんなにたいへんに感じるんなら、環境を変えた方がいい。

転職するなり毒親から離れるなり、なにを変えたらいいか考えてみるといい。

 

なにも浮かばないのなら、自分の優先順位がわからなくなっている。

とにかく楽しい、おもしろい、気持ちいいと感じることを試してみたらいい。

少しずつ自分の中のたいせつなことを思い出すはず。

 

理想をみすえて、そこに向かって進む姿勢がだいじ。

向かおうとする意思さえあれば、いつかはたどり着く。

向かっているわけだから。

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パーソナリティ(人格)障害への対応は「安定した人間関係をつくろうとは思わないこと」

行政職員向けの研修で、パーソナリティ(人格)障害についてレクチャーしたのでご紹介。

この前書いたアルコール依存症の話と一緒に説明した。

wa9ta.hatenablog.jp

 

対象は生活保護を担当する人たちなのも前の話とおなじ。

基本は事務職。専門用語は極力使わずにがんばった。

 

昔は人格障害と呼ばれていたけど、いまはパーソナリティ障害の方が一般的。

「人格が障害されている」という名前は、いかにもどぎつい。

いやまあ、英語にしただけなんだけど。

 

 

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パーソナリティ障害は幼児期では正常な言動が成人期に出現する

パーソナリティ障害は名前自体はよく知られてるけど、説明がなかなか難しい。

無理やりかんたんに言うと「幼児期では当たり前に見られていた言動が、おとなになってあらわれる」状態。

 

たとえば、幼児が自分の思い通りにならないとグズって暴れるのは当たり前。

パーソナリティ障害だと、これが大人になって出てくる。

 

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自分が悩む代わりに周囲を悩ませ、社会との軋轢を起こす

もうすこしわかりやすく言うと「自分が悩む代わりに周囲を悩ませる」のが特徴。

おとなになると自分が望むことがすべて叶わないことを理解して、気持ちに折り合いをつけることができる。

パーソナリティ障害の人はそれが苦手。自分の望みをそのまま周囲にさらけ出して、周囲の人間を操作して要求を通そうとする。

 

自分の気持ちに折り合いをつけるのは成熟したおとなにしかできない。

パーソナリティ障害の人は葛藤を抱えるには内面があまりに未成熟。

自分自身で葛藤を抱えることがしんどくて、まわりの人間に押し付けてしまう。

 

 

障害の性質上、まわりの人間を巻き込んでさまざまな問題が起きる。

暴力、アルコールや薬の過剰摂取、リストカット、自殺を企てたりと社会的な問題を起こすこともある。

役所では、要求が通るまで窓口でえんえんと訴え続けたり、他の課や市長あてに電話や手紙を送りまくることもあるようだ。

 

…ここまで書いて読み返したら、まったく手に負えないどうしようもない感じになってしまった。

でもじっさい、まわりとおなじくらい本人自身も苦しんでる。

これまでの経歴を振り返ると、虐待まがいな育ち方をしてきた人もすくなくない。

 

「パーソナリティ障害は治療の対象ではない」なんて言われることもあるが、現場の人は日々つきあうことになる。

ここから先は対応のしかたをみていきたい。

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対応の基本は「親密で安定した人間関係をつくろうとは思わないこと」

…いきなり身もふたもない感じになってしまったが、これにはちゃんとした意味がある。

 

ふつうの人間関係は、おたがいのことがよくわかってて安定した関係を結ぼうとする。

でも、パーソナリティ障害の人には「不安定なことが安定的に起きている」といってもいい。

安定した人間関係をつくろうとすると、居心地が悪くなって不安定にしたくなってしまう。

 

「自分のことをそんなかんたんにわかられてたまるか」とも思ってる。

安易に同情や理解を示すつもりでいると、大きな反発をまねくか、際限ない要求に巻き込まれていく。

 

常識的な関係の結びかたは徒労に終わる。常識に反したかかわり方が必要だ。

 

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振り回されずに一定した対応をこころがけ、生活の安定に焦点をあてる

では、どうすればいいか。

基本方針は、本人に振り回されずに一定した対応を心がけること。

 

本人と話すと、安定した不安定さを発揮してころころと話題や感情が変わる。

そこにいちいち反応しているとまわりの身が持たない。

たとえ本人と会話が成立していなくても、話したい内容を淡々と語り続けるといい。

意外にも本人は怒らず、その話題に合わせてくることが多い。

 

本人と話ていると、どうしてもパーソナリティ障害的な問題が中心になりがち。

アルコール依存のときにも書いたが、問題に焦点をあてるとさらに問題が悪化する。

 

生活が安定して営めているかに焦点をあてるほうがうまくいく。

パーソナリティ障害からくる問題は次から次に起きるので、解決してもきりがない。

いくら人間関係で問題が起きていても生活がなんとか成り立っていればよしとして、そこの安定を目指して会話を続けるといい。

 

投影的同一視という現象が起きることがある。

「自分が相手に抱いている感情が、逆に相手が自分に抱いていると感じる」こと。

本人がまわりに対して怒っているのに、逆に怒られていると感じて被害的になる、とか。

これに対してムキになって否定すると関係がこじれる。

こうした現象があることを知っておき、本人の感情に巻き込まれないことがだいじ。

 

言葉の端々をネジ曲がって解釈して攻撃することがある。

揚げ足を取られないようにいくら気をつけても、言ってもいないことを指摘してきたりもする。

ここもムキになって否定せず、さらりと流すほうがいい。

 

まとめると、本人の揺さぶりや巻き込みに反応せず、生活の安定のみを目指して淡々と事務的につきあっていくことがだいじ。

本人と共通の話題を結べるわずかな一点を探して、そこのみで薄い細い関係をつなげていく。

本人も濃密な関係をつくろうとして破綻し続けてきてるので、淡々とでも長続きする経験を積めると治療にも役立つ。

 

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担当は孤立するので、チームでの対応を

注意点をひとつ。

本人がまわりと問題を起こすと、担当者に批判の矛先が向く。

担当者が本人をうまく対処できないからまわりが迷惑をこうむる、となってしまう。

ときには他部署からクレームが入ることも。

 

担当者が無能でもサボってるわけでもなく、だれが担当してもこうした問題は起こる。

担当者が批判をあびて孤立することを、上司があらかじめ予想してフォローにはいることがだいじ。

ときには、本人にとって耳が痛いことを言う係と生活の安定を話し合う係で役割をわけるとうまくいくことがある。

 

 

まとめ。

パーソナリティ障害の人には、接点がわずかでも継続した安定した人間関係をつくることがもっとも治療の役に立つ。

濃密な関係をつくろうとするとおたがいしんどいので、どれだけラクに持続できる話題をつくれるかがポイント。

ひとりの担当者が対応すると孤立してつぶれるので、チームでのフォロー体制をつくろう。

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